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JESAコラム 第18回


省エネ船舶

みなさん、こんにちは。今回は、省エネ船舶についての紹介です。

海運分野では、CO2の排出削減や省エネに向け、様々な取り組みが行われています。日本の大手海運会社である川崎汽船は、高い省エネルギー性能と環境保全性能を両立する次世代船舶の実用化に向けた「DRIVE GREEN PROJECT」を進めています。

その旗艦船となる「DRIVE GREEN HIGHWAY」が完成し、2016年2月9日に、川崎汽船への引き渡しが行われました。
https://www.kline.co.jp/news/detail/1203978_1454.html:2月16日のニュースリリースより)

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従来までより大型化しているこの船ですが、最新の船舶技術の搭載により環境および省エネ性能を高めています。従来船と比較して地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量を25%以上、現環境汚染の因子が含まれる窒素酸化物を90%以上、硫黄酸化物を50%以上削減できるようです。

主機関には川崎重工製のエンジンを使用しており、燃料に水を添加してシリンダー内の燃焼温度を下げる「水エマルジョン燃料油装置」と「排気再循環システム」、過給機の運転を最適に制御する「過給機カットシステム」を組み合わせ最適化することで窒素酸化物の排出低減をしています。

さらに硫黄酸化物スクラバーも導入している。これはエンジンや発電機関からの排ガスを、装置内で散布する海水または清水で洗浄して硫黄酸化物を分離・吸収し、大気への排出を抑制するシステムです。これにより、窒素酸化物と同様に排出量の段階的な規制が進んでいる硫黄酸化物の排出も抑制しています。

こういった機能の中でも特徴的なのが、船舶の甲板部分に912枚のCIS薄膜太陽電池を設置しているところです。ソーラーフロンティア製の太陽電池で、総出力は約150kWが見込まれています。太陽光発電システムの導入により発電機の使用料を抑えることが可能になり、燃料費とCO2の削減に貢献します。

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このように、大型船舶においては、様々な機構を積むこともでき、結果的に他の船舶よりも大きな省エネに成功しています。新しい技術も既存の技術もふんだんに使い、省エネ技術はこれからも進歩していくことでしょう。


2016/2/23